小児歯科
子供が虫歯になる原因

虫歯菌(主にミュータンス菌)が糖分を分解して酸を作り、歯を溶かすことで起こります。 乳歯は永久歯よりやわらかく、唾液の働きも未熟なため進行しやすいのが特徴です。甘いものの摂取頻度、不十分な歯磨き、家族からの菌の感染などが主な要因です。
虫歯にならない為に気をつける
ポイント
- 甘い飲み物やお菓子のダラダラ食べを避ける
- 食後の歯磨きを習慣づける(保護者の仕上げ磨きが重要)
- フッ素入り歯磨剤の使用や定期的なフッ素塗布
- 規則正しい食事と間食の管理
- 家族みんなでお口の清潔を保つ
- 定期的な歯科検診を受ける
子供の虫歯予防

歯医者で行うケア
フッ素の塗布

歯の表面を強化し、初期虫歯の再石灰化を促します。歯が生え始めた頃(生後6か月以降)から相談可能で、本格的には1歳半頃(奥歯が生え始める時期)から。3〜6か月に1回が目安(リスクが高い場合はより頻繁に)。痛みがなく短時間で終わるため、小さなお子さんにも安心です。
シーラント処置

奥歯の溝を樹脂で埋めて汚れを溜まりにくくする予防処置。乳歯の奥歯や生えたての6歳臼歯に有効で、保険適用される場合も多いです。
むし歯予防を目的とした、むし歯のないお子様へのシーラント処置は、自費診療となります。
定期検診・ブラッシング指導

虫歯の早期発見、磨き残しチェック、食習慣アドバイス。1歳半健診などをきっかけに通い始め、3〜4か月ごとの検診を習慣にすると理想的です。
クリーニング

家庭では落としきれない汚れを除去します。
自宅で行うケア
仕上げ磨きを毎日(特に就寝前)
子ども自身では不十分なため、小学校低学年頃まで保護者が行います。
フッ素入り歯磨き粉
歯が生えてから2歳までは900〜1000ppmを米粒程度(1〜2mm)、3〜5歳は同濃度でグリーンピース程度。就寝前を含む1日2回。
おやつ・飲み物のルール
時間と回数を決め、ダラダラ食べを避ける。ジュースや甘い飲み物はコップで、哺乳瓶での甘い飲み物は控える。
フロス
歯と歯が接したら使用(特に奥歯)。
家族からの感染予防
食器・スプーンの共有を避け、保護者自身の口腔ケアも大切(虫歯菌は主に1歳7か月〜2歳7か月頃に定着しやすい「感染の窓」があります)。
乳歯の虫歯について

乳歯はエナメル質が薄く石灰化が低いため、永久歯より虫歯が進行しやすいです。放置すると痛み・腫れ、永久歯への影響(歯並び・質の低下)、噛み合わせの問題につながります。「いずれ抜けるから大丈夫」は誤りです。初期は白く濁る程度で気づきにくく、進行すると黒く穴が開きます。
虫歯は何歳からなるの?
歯が生えた瞬間からリスクはあります。実際に増え始めるのは2〜4歳頃(保育園・幼稚園開始で甘いものを摂る機会が増える時期)が多いです。1歳でも哺乳瓶での甘い飲み物や夜間授乳の習慣、歯磨き不足があると発生します。特に上の前歯・奥歯の溝・歯と歯の間にできやすいです。
虫歯にならないためのケア
上記の家庭ケア+歯科でのフッ素・シーラント・定期検診が基本。食後やミルク後に口を清潔に保ち、甘いものを控える習慣を早めにつけることが重要です。
乳歯の治療方法
年齢と協力度で対応が変わります。
| 1〜2歳 | 治療より予防優先。フッ素塗布や進行抑制が中心。急性症状時は応急対応。 |
| 3歳頃〜 | 削って詰める治療が可能になるケースが増える。初期はフッ素や経過観察で再石灰化を狙う場合も。 |
| 進行した場合 | レジン充填、神経処置、抜歯+保隙装置など。怖がる子にはトレーニングから始めます。早めの受診で「削らない」選択肢が広がります。 |
赤ちゃんの歯について

赤ちゃんの歯が生える時期
個人差が大きいですが、生後6〜9か月頃に下の前歯から生え始めるのが一般的です(早い子は3か月、遅い子は1歳頃でも問題ない範囲が多いです)。よだれが増えたり、歯茎を噛みたがったりするのがサインです。
歯が生えてくる場所や順番
典型的な順番の目安は下記の通りです。
左右同時や順番が前後することもよくあります。
下の前歯(乳中切歯)
上の前歯
上下の側切歯(前歯が8本そろう頃)
第一乳臼歯(奥歯)
犬歯
第二乳臼歯(一番奥)
歯が生えてこないケース
1歳を過ぎても1本も生えない、または大幅に遅い場合は「乳歯萌出遅延」やまれに先天性欠如などが考えられます。歯茎が膨らんでいれば歯がある証拠のことが多いですが、1歳半頃までに全く気配がない場合や家族に欠如の人がいる場合は歯科を受診してください。早産や低体重出生で遅れやすいケースもあります。
赤ちゃんの歯磨きについて
赤ちゃんの歯磨きは最初の歯が生えたらすぐにスタートしてください。最初は清潔なガーゼや指で優しく拭くだけでもOKです。上下の前歯が生えそろう頃(1歳前後)から歯ブラシを本格使用してください。1歳頃からフッ素入り歯磨き粉を少量使い、就寝前を含む1日2回の習慣をつけておくと良いです。
おすすめの歯ブラシ
子ども用(自分磨き)
ヘッドが小さく毛が柔らかいもの。喉突き防止ガード付きやシリコン製も安心。年齢表示のあるものを。
仕上げ磨き用
2本用意して使い分けるのがおすすめです。キャラクターものや動物柄で興味を引くのも◎。
歯磨きを嫌がらないコツ
無理に完璧を目指さず、「歯磨き=楽しい時間」を優先。1歳・2歳は特に仕上げ磨きが重要です。
- 機嫌の良い時に短時間で切り上げ、終わったら大げさに褒める。
- 歯磨きの歌を歌う、数を数える、絵本や動画を活用。
- 姿勢:保護者の膝の上で仰向けにすると口の中が見やすく安定。
- 力を入れすぎない(ペンを持つように軽く)。上唇小帯(上の歯茎の筋)に当たると痛がるので指でガード。
- 親が楽しそうに磨く姿を見せる。最初は「触るだけ」から慣れさせる。
よくあるご質問

虫歯はうつりますか?
A.虫歯そのものがうつるわけではありませんが、虫歯の原因菌(ミュータンス菌)は主に唾液を介して感染します。
スプーンや箸の共有、口移しなどにより、保護者から子供へ菌が伝わる可能性があります。ただし、感染したからといって必ず虫歯になるわけではなく、食習慣やケアの状態が大きく影響します。
虫歯になりやすい/なりにくいは
ありますか?
A.あります。
乳歯の質、唾液の量や質、歯の溝の深さ、糖分の摂取習慣、歯磨きの丁寧さ、家族の口腔内の細菌量などが影響します。 「なりやすい体質」と感じる場合でも、正しい予防習慣と定期管理でリスクを大きく減らせます。早めの検診と予防ケアが大切です。
赤ちゃんの歯はいつまでに
生えそろいますか?
A.2歳半〜3歳頃に上下合わせて20本が生えそろいます。
多少の遅れは心配いりません。
お子様のお口のことでお困りの方へ

1歳・2歳こそ予防のゴールデンタイム
乳歯は一生の歯の土台です。家庭での仕上げ磨き+フッ素活用と、歯科での定期的なフッ素塗布・検診を組み合わせることで、虫歯ゼロを目指せます。「痛くなってから」ではなく「守るために通う」習慣を、ぜひ今日から。お子さんの成長に合わせたアドバイスが必要な方は、小児歯科やお近くの歯医者に気軽に相談してください。保護者の皆さんの丁寧なケアが、お子さんの笑顔の未来につながります。